「末梢血幹細胞採取オペレーターへの挑戦」
■ エコーの価格を教えてください。
メディキット株式会社 営業担当者が直接ご対応いたします。以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
https://www.medikit.co.jp/contact/index.php
■ エコーの詳細について教えてください。
メディキット株式会社「エコルネ」のサイトをご参照ください。
http://www.medikit.co.jp/product/detail/1_24.html
■ エコーで内出血や薬剤の血管外漏出は分かりますか?
血管穿刺用エコー 「エコルネ」を用いた、浮腫の半定量化を目指した試みが行われていることから、「エコルネ」を用いた浮腫の評価は可能であると考えております。内出血や薬剤の血管外漏出も浮腫様の画像であることが予測されるため、同様に評価は可能であると考えております。
■ エコーで神経なども抽出できますか?
血管穿刺用エコーとして開発されているため、普段は神経を描出する目的としては使用しませんが、エコー操作者の技量によっては、神経の描出は可能です。
■ エコー下穿刺操作では穿刺部の清潔を保つのは困難なのではないですか?
10%ポビドンヨード製剤などを用いて穿刺部位の消毒やプローブカバーの消毒を行います。穿刺部位や穿刺針、プローブに直接触れないように手技を行うことで、清潔を保つことができます。
■ (動画の中で)バックフローがあってからもエコーで確認しながらしばらく進めているようですが、これもうまく穿刺するポイントの一つなのでしょうか。
バックフローがあるということは外筒が血管内に入ったということを意味するもので、血管の性状によっては、血管に完全に入り切っていない場合でもバックフローがくることがあります。外筒を”確実に”血管内に留置するためには、バックフローがきてからも、少しだけ針を進めるようにすることがポイントです。
また、血管が蛇行していたり、途中から深くもぐりこんでいるような場合では、バックフローがあったあとに針を進める際、血管壁を損傷してしまう可能性があるため、同様にエコーで針先(外筒の留置位置)を確認するとミスが減るものと考えています。
■ イオン化Caの測定機器は動物用の機器のようですが、ヒトでは信頼性はあるのでしょうか?
当院で使用している携帯型迅速血液検査装置はヒト用です。臨床検査部で計測される数値とほぼ同じ値であり、信頼度は高いものと考えています。
数値というより、定時測定(30分後、1時間後、2時間後、…)ごとの変化量により、グルコン酸カルシウムを増減させています。
■ 採取にあたり、透析用カテーテルと末梢血管とでは、どちらが推奨されていますか?
どちらが推奨かはお答えしかねますが、ガイドラインでは第一選択として両側前肘部の末梢静脈が推奨され、”確保困難な場合には”大腿静脈の確保も可能、と記載されています。
また、今後当会の勉強会にて皆さんとディスカッションし、よりよいアクセスの確保について検討をしてきたいと考えております。
■ ACD液は単剤使用ですか?その場合、AC比はいくらに設定されていますか?
当院では単剤使用で、12:1~15:1に設定することが多いです。基本的にはデフォルト設定の12:1で問題はないと思います。ですが、採血流量を増加させ時間当たりの処理量を増加させたい場合は、AC比を上げる対応をいたします。(ex.12:1→14:1)
■ 輸液対応について順を追って詳しく教えてください。
緊急輸液の手順ページをご参照ください。
https://c-fat.org/yueki
■ 採取中に一時停止を行うと、インターフェイスが乱れ細胞採取効率に影響はないのでしょうか。
一時停止を行った際、一定時間が経過すると、遠心層が減速または停止をするため、おっしゃるとおりインターフェイスは乱れるものと思われ、採取効率に影響がないとは言い切れません。採取再開した際の、遠心層減速時からの立ち上がりにおいては、インターフェイス再形成にも時間を要す印象は比較的ありません。
今回いただいたテーマにおいて、”急変時の適切な処置は採取効率より優先されるもの”と解釈し、一時停止についてお伝えしました。状況に応じては、一時停止を行わず採取を継続し対応することも問題はないかと思います。
■ アラーム回避への対策について
- さまざまなアラーム、トラブルがある中で、当院で比較的多いと感じる、3つのアラームについて今回はアラーム対応をメインに回答させていただきます。(アラーム対応の一部内容は回避の対策としても実施可能と考えます。)
- 採血不良(Spectra Optia®の場合のアラームデフォルト設定-250mmHg±30mmHg)
回路の折れ曲がりがないことを確認する
血圧低下による場合や以下の対応後も改善しない場合は採血流量を下げて対応する- 穿刺時
- 採血流量を下げる
- 採血ルート部分の確認
- 針先の調整
- 針先を触診し、先端が血管に当たっている場合は外筒を引く
- 針先の位置をエコーにて確認し、中心部に調整したのちに固定する
- エコーがない場合は血管の走行を確認し外筒の向きを調整する(固定時に走行とずれていることがあるため)
- 血管外漏出の確認
漏出している場合は、抜針-止血後、直ちに新たな血管を確保する
- 針先の調整
- 採血側上腕部を駆血する
- ハンドグリップ(ストレスリリーサー)等による掌握運動に協力してもらう
- 力強く休むことなく実施するのではない旨を伝える
- ルート挿入部周辺をホットパック等で加温する
- カテーテル使用時(大腿静脈に挿入時)
- 採血流量を下げる
- ベッドに角度が付いている場合はフラットにする
- 膝を軽く曲げ外側に倒す体位とする(改善が見られない場合は側臥位などの体位変換によって改善する場合もある)
- 穿刺部分を上から少し押さえてみる
- 改善いない場合は装置を『一時停止』し、回路をクランプしたのち採血側と送血側を逆接続とする
※この時生理食塩水にて押し引きを確認し先当たりや血栓がないことを確認する - それでも改善しない場合は、医師に相談しカテーテルの位置調整を依頼するか末梢静脈にて穿刺を行い新たなルートの確保を行う
- 穿刺時
- 返血圧上昇(Spectra Optia®の場合のアラームデフォルト設定+400mmHg±37mmHg)
回路の折れ曲がりがないことを確認する
以下の対応後も解決しない場合は、採血流量を落として対応する- 穿刺時
- 採血流量を下げる
- 返血ルートの確認
- 針先の確認
- 針先の調整(採血不良時と同様)
- 血栓の有無を確認する
血栓がある場合は、装置を『一時停止』し回路をクランプし、空のシリンジにて針先の血栓を除去したのち、生理食塩水でフラッシュ操作をして抵抗がないことを確認する - 血管外漏出の確認(採血不良時と同様)
- 回路の確認
- 回路内凝集が確認できた場合には『AC比 8:1』に変更する
- 針先の確認
- カテーテル使用時(大腿静脈に挿入時)
(採血不良時と同様の対応を行う)
- 穿刺時
- インターフェイス形成不良(Optiaの場合の操作方法)
採血、返血が安定しているものとする(安定していない場合は採血、返血側の改善をまず行う)- 『患者データ』の開始時に設定したHtの値を3%下げる
- 改善しない場合は分離状態をモニタリングしながら、さらにHtの設定値を3%ずつ下げるもしくはCPの設定値もデフォルト値の50から低下させる
■ もう一度見たいのですが、オンデマンド配信の予定はありますか?
多くの方からご要望頂いておりますので、検討中でございます。少々お待ちいただければと思います。
その他、ご質問、コメント等ございましたら、以下のフォームよりご連絡いただければご回答いたします。